まず、お涙頂戴的な映画になっていないのがいい。出演者たちが気負わずサラリと演じているのがいい。ただ、テーマのひとつであるセラピードッグやアニマルセラピーについても、もっと突っ込んだ説明や解説が欲しかった。それに、靖幸と美和の関係は復活するのか、破局のままなのか、美和のもとに行ったはずのタムラは、なぜ靖幸のもとに戻ってくるのかも分かり難い。まぁ、美和の妹の引きこもりが治るシーンなど、少々都合よすぎる展開には目をつむりましょう。(笑) コミカルでさわやかなエンディングがよかったしね。
田中直樹、彼はこういうコミカルな哀しさがピッタリのキャラだね。もうひとり、唯野未歩子がイイ。訓練士の先輩である彼女は、靖幸を控えめに心配し、控えめにサポートする。ほっそりとしたボーイッシュな風貌なのにも関わらず、彼女主演の映画「さヾなみ」もそうだったけど、芯はしっかりしているんだけど、控えめなカワイさがいいね。
それにしてもやはりスゴイのはこの訓練所の先生の大木トオルの存在感。『Mr.イエローブルース』としてアメリカでけっこう有名で、私、30年くらい前にコンサートに行ったことがあり、レコードも1枚持ってます。エンディングの「Sweet Little Darling」という曲がかっこいいです。彼が、実際に日本でのセラピードッグの推進者であるとは全く知らなかった、ビックリ。